第12次事業全国肺癌登録事業(2022年中皮腫症例)
NCDを用いた本邦における悪性胸膜中皮腫に対する根治術の有用性および予後予測因子の検討
: 肺癌登録合同委員会 第12次事業
本邦での悪性胸膜中皮腫に対する根治術は年間発生数の10-20%程度の150-200件/年程度で、現状ではその治療成績についての情報は不十分であると言えます。2011年1月よりNCDという手術を受けた患者の臨床情報の巨大なデータベースの運用が開始となりましたが、NCDには術前及び周術期情報が記録されるものの術後治療や長期予後の情報はありません。
本研究課題では、本邦の呼吸器外科手術のほぼ全例が登録されているNCDを使用し、過去に登録された悪性胸膜中皮腫症例について詳細な臨床情報や予後情報などのデータを追加収集することで、①現状の手術成績(長期予後も含む)の評価、②予後規定因子を探索する、ことを目的とします。
本研究での成果より、悪性胸膜中皮腫に対する治療戦略について新たなエビデンスが構築され、最適な治療選択を確立する上で重要な情報が得られることが期待されます。
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研究概要
1 本研究の概要とシェーマ
1) 2014年1月1日から2019年12月31日に研究参加施設において悪性胸膜中皮腫に対して根治手術を受けた患者のうち、周術期および患者基本情報がNational Clinical Database(NCD)に入力されている患者について、 2022年4月30日時点の転機を含む追加情報(臨床情報の追加、術後病理情報の詳細、再発・生存の有無、再発時治療など)を2022年5月1日以降に入力する。
2) 2023年4月以降、予後、予後因子等について解析し、公表する。
2 研究の種類
臨床観察研究
NCDの中央登録方式を用いた多施設共同研究
3 研究の目的
本邦で2014年から2019年に外科治療を受けた悪性胸膜中皮腫症例の患者情報、疾患情報、予後情報のデータベースを構築し、悪性胸膜中皮腫外科治療の現状と長期予後を含めた治療成績と予後規定因子を調査する。
4 被研究者の選択,除外基準
選択基準
全国の大学医学部附属病院および地域の基幹施設で参加を希望する施設の中で本研究に参加する施設からNCDに登録された患者のうち以下の条件を満たす患者。
・2014年1月1日から2019年12月31日に手術が施行された患者
・NCDデータベースにおいて【呼吸器外科手術分類】:「胸膜腫瘍手術例」、【胸膜腫瘍手術例_組織型】:「びまん性悪性胸膜中皮腫」、【胸膜腫瘍手術例_術式】:「胸膜肺全摘除術」または「胸膜切除/肺剥皮(P/D; pleurectomy/decortication)」と選択された患者
除外基準
・本研究への参加に拒否を示した患者
・診断目的や緩和目的など根治目的以外の目的で手術が行われた患者
5 症例登録
各参加施設において、適格基準をすべて満たした症例を、インターネットを使用しオンラインにて登録を行う。
2022年4月30日時点までの再発、予後情報や追加の病理情報(二次情報)を、2022年10月31日までの期間に行うとともに、一次情報の修正も行うことが出来る。
6 研究全体の期間
研究実施許可日~2025年3月31日
参加申込
1.各施設にて倫理審査をお願いします
下記より申請に必要な書類をダウンロードし、倫理審査委員会での審査、承認をお願いします。
申請資料のダウンロードはこちら
・研究計画書(ver0.2)
・患者説明文書(ご参考)
・兵庫医科大学 倫理審査結果通知書
・【参考】兵庫医科大学の倫理審査申請書類
・【参考】研究概要
※本事業はワーキンググループリーダーである長谷川誠紀が所属する兵庫医科大学が実務を担当しています。
2. 当ホームページより参加申込
(1)施設名、担当者名(連絡先)を入力
(2)倫理審査結果通知書を添付
※ファイル名は【施設名.pdf】でお願いします。
3.承認のメールが届きましたら、NCDシステムよりデータ登録お願いします
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本研究についての問い合わせ先
肺癌登録合同委員会事務局
sec-jjclcr@haigan-touroku.org
NCDシステムの入力については、NCD事務局へお問合せください。
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